コース紹介

1989年、日本で初めて“ポップスを四年制音楽大学”で教え始めた、作曲「映画・放送音楽コース」。2021年度からは「ミュージック・メディアコース(MMC)」に生まれ変わります。商業音楽分野で不可欠な作編曲法を基礎から学べ、プリプロダクション、スタジオレコーディング、セルフ・プロデュースによるCD制作なども実践。様々なメディアを駆使し、自分の音楽を世界へ発信できるスキルと頭脳を磨きます。
MMCは、時代に即応できる、セルフ・プロデュース能力のある人材の育成を目指してまいります。

コースの特徴

写真

ミュージック・
メディアコースで
学ぶこと、学べること

良いメロディを思いついたが、
伴奏(和音/コード)が付けられない。

おしゃれなコード進行を思いついたが、
メロディが浮かばない。

自分でも割と良いPopな曲が書けたと思うが、
ドラムやベースのパターンを思い付かない。

リズムセクションは完璧にアレンジできたと思う。
さらに細やかな情感を表現するため、
ストリングスを入れたいが、書き方がわからない。

たまにはオーケストラを使った曲が書きたい。

全てを、MMCで学ぼう!

主任教授 難波 弘之

教育方針

ディプロマ・ポリシー

  • 商業音楽の分野で求められる広範囲な作編曲技術を獲得していること。
  • 音楽業界を取り巻く激しい時代の変化に対応でき、様々な音楽シーンにおいて、幅広い視野から作品をプロデュースできる能力が高いこと。クライアント/エンジニア/アーティスト/コンポーザー/アレンジャー/プレーヤーなど、様々な立場の人間と理解し合える、優れたコミュニケーション能力を持つこと。
  • 企画制作、セルフプロデュースなど、作曲編曲活動に留まらず、音楽業界全体に貢献できる多角的な能力を備えていること。
  • ネットワーク社会の一員としての高い見識を持ち、音楽に関わるすべてのメディアに精通していること。新たなメディア作品を創造する先見性と洞察力を持ち、その実現のために必要となる高い行動力と連携力を持つこと。

カリキュラム・ポリシー

カリキュラムの目的
  • 商業音楽分野で必要とされる作曲技法、編曲技法を基礎から学びます。
  • 作編曲家として必要な楽器の知識、楽器演奏の技術や記譜法を修得します。
  • 現在の作編曲活動に欠かせないソフトウェア、ハードウェア等の各種ツールの理解を目指します。
  • 卒業後、音楽業界で即戦力となるために、レコーディング・スタジオに関する知識や、コミュニケーションのテクニック。プリプロダクションやセルフプロデュースの能力を、実践的に修得します。
  • 時代の変化への対応力と、時代の変化に左右されない創造力/独自性をあわせ持ち、商業音楽のプロとして、十分な実力を備えた人材の育成を目指します。
  • ネットメディアをはじめとする、音楽を取り巻く様々なメディアとどのように連携し、どのように活用していくかなど、作編曲に留まらない知識や技術を身に付けます。
カリキュラムの構成
  • 1年次においては「毎日作曲をする習慣」を養うため、週に複数曲の課題提出により、楽曲制作の基礎力を養います。
  • 2年次は、指定された構成、編成、曲尺、用途、目的等の条件を満たす楽曲制作能力を養います。レコーディング・スタジオにおいて実際に録音を体験し、今後の作編曲活動に繋がるよう、現場での実習を行います。
  • 3年次はビッグバンド、ストリングス等、ポップスにふさわしいオーケストレーション能力を修得し、代表的な編成での作曲法、編曲法を学びます。
  • また、ソングライティング(歌もの)に特化した授業も受講できます。
  • 4年次には、「卒業制作」のために様々な編成でスタジオ録音を実践し、PCでのMIDI編集、オーディオ編集作業に加え、企画制作、プロデュースを実践的に学びます。
  • 商業音楽作曲家には必須であるキーボード、ギター、ベース、ドラムなどの楽器演奏(アンサンブルを含む)の技術、シンセサイザーやコンピューターなどのツールを使いこなす技術を養います。
  • ポップスのみでなく、作編曲家として必要な広い分野の音楽に触れ、音楽現場で即戦力となるための様々な知識、技術を身に付けます。

アドミッション・ポリシー

ポピュラー音楽を始め、様々なジャンルの音楽について興味を持ち、かつ音楽に打ち込む真剣な姿勢や熱意を備えている人材を求めます。コードネームの理解と伴奏付けの能力、基本的な和声の知識を持ち、自作曲のデモ演奏または基本的なデモ音源制作ができることが必要不可欠です。
また、今後コンポーザー、アレンジャーとして、演奏やパフォーマンスといった音楽に関わる部分に興味を持つのはもちろんのこと、現在音楽を取り巻くあらゆるツールに関しても、幅広い興味を持ち、積極的に自身の活動に生かすことのできる意欲を持つ人材を求めています。

カリキュラム一覧

1年次

必修科目
専攻科目

作曲実技
和声実習
シンセサイザー
コンピューターアシステッドコンポジション
4リズムヘッドアレンジ
ピアノコードワーク

専⾨共通科⽬

ポピュラー⾳楽史概論

2年次

必修科目
専攻科目

作曲実技
コンピューターアシステッドコンポジション
オーケストレーション
映像と音楽・分析と解釈

選択必修

インストゥルメンツ・ベーシック/インストゥルメンツ・アドバンス
ポピュラー音楽史概論

専⾨共通科⽬

スタジオエレクトロニクス
ミュージック・ビジネス概論

選択科目

4リズムヘッドアレンジ

3年次

必修科目
専攻科目

作曲実技
コンピューターアシステッドコンポジション
オーケストレーション
映像と音楽・分析と解釈

選択必修

インストゥルメンツ・ベーシック/インストゥルメンツ・アドバンス

選択科目

ソングライティング実習

4年次

必修科目
専攻科目

作曲実技
コンピューターアシステッドコンポジション
スタジオ・セッション

選択科目

ソングライティング実習

授業科目ピックアップ

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    作曲実技

    時代の変化に追従できる対応力と時代の変化に左右されない独自性を両立させることが、商業音楽のプロには求められます。1年次は、職業作家として不可欠な“毎日作曲する習慣”を定期的な課題提出によって根付かせ、楽曲制作の基礎力を身に付けます。2年次には、テレビCMやジングル、劇伴など、実際の仕事を想定し、指定された構成、編成、曲尺、用途・目的などの条件を満たす楽曲制作にトライ。3年次には、実際に放映された劇伴等の台本や素材に触れ、総合的な作曲技術を養います。4年次からは、卒業後のキャリアを見据えた作編曲を行います。音楽と仕事を結びつけるために、一人ひとりの可能性を教授・講師が共に模索、卒業後の進路決定を大きく後押しします。

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    シンセサイザー

    今や商業音楽の分野において、DTM、DAWを駆使した楽曲・音源制作のスキルは必要不可欠なものとなっています。この授業ではシンセサイザーの成り立ちや歴史にも触れながら、電子楽器を用いた“音づくり”の根幹となる基礎知識の修得を目指します。教室に完備されたデジタル・エフェクトとシーケンサーおよびサンプラーを内蔵したワークステーションタイプのシンセサイザーを各自1台ずつ使用し、楽曲を打ち込むための講義・実習を進めていきます。後には、オシレータ、フィルター、アンプリファイアーといった音の三要素を変化させて“音を作る”パラメータへと移っていきます。MIDIの基礎知識や用語も含め、コンピューターを使った音楽制作に必要なスキルをトータルに身につけることをこの授業のゴールとしています。

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    スタジオセッション

    バンド形態を基本としたアンサンブルにおける各楽器の音色やバランス、コンビネーションとそれによって生まれるグルーヴをスタジオレコーディングしながら学びます。この授業は個人レッスンとは違い、各パートの教授が一同に集結。例えばベースの教授がドラムス専攻の生徒に助言するといったこともあり、他楽器からの視点で指導を受けられる貴重な時間になります。また、別の生徒がアレンジした楽曲をレコーディングする機会も。自分の趣向を超えたジャンルの楽曲にトライすることが視野を広げ、音楽的な成長を促します。