卒業生紹介


ゲームミュージック業界


多くのエンターテインメント分野の中からゲーム業界を選択した卒業生に、ゲーム音楽の作編曲ならではの流儀や、そこで活かされた本コースでの学びについてうかがった。


ゲーム開発における音楽の位置づけとは?

音楽はBGM(バックグラウンドミュージック)として、広く多様な場面で使われる。テレビ、ラジオ、映画はもちろん、ファッションショーやブライダルの演出、身近なところではレストランなどの飲食店でも音楽が流れている。これは、現代のエンターテインメント・ジャンルのひとつである「ゲーム」の世界でも例外ではない。現代のゲームは、キャラクターやストーリーなど、映画にも匹敵するほどの高度なエンターテインメント作品だ。そして、そこで流れる音楽もまた、ゲームの世界観を形作る大きな役割を担っている。

ゲームで使われる「音」には、大きく分けて2つの種類がある。ひとつは楽曲、もうひとつはSE(サウンドエフェクト)だ。ゲーム制作の現場に身を置くサウンドクリエーターたちは、作品のシナリオやシーンに応じた楽曲を生み出し、キャラクターのアクションにピッタリとはまるSEを作っている。

ひとつのゲームの制作期間は通常数ヶ月から、ときに数年にも渡るという。全体の企画、キャラクターデザイン、ゲームシステムの設計、そして、実際のプログラミング開発など多くの工程を経て、我々の手に渡る。その工程の中で楽曲やSEの制作は、最後のフェイズで加えられることが多い。ゲーム自体がほぼ出来上がった段階で制作を始めることになるのだ。つまり、数多くのシーンやアクションがある現代のゲームにおいては、製品リリースまでの短時間に膨大な楽曲やSEを作る必要があるということだ。

このように「決められた時間と環境の中で、決められた仕様に添って作曲する」という、商業音楽の現場では当たり前のように求められる能力は、独学ではなかなか習得できない。映画・放送音楽コースの実際の音楽制作現場に即したカリキュラムの中で、実習や課題を通じて実体験として身に付けたノウハウが、短時間で多くの、かつハイクオリティーな楽曲を作る際に大きくモノを言ってくる。また、楽曲制作はプランナーやディレクターなど、音楽以外の分野のスタッフとコミュニケーションを取りながら進められる。在学中にする、他専攻の学生や同コースの先輩後輩など様々なメンバーと共同して曲を作り上げる経験も、企業内でのチームプレイに活きてくる。

「音楽を作る」というクリエイティブな活動を体系的・包括的に学んだからこそ、開発チームの一員として、高い品質の楽曲を効率的に生み出すことができるのだ。

ゲームミュージック業界 図解

卒業生の声

ゲームミュージック業界 卒業生
今回は、本学を卒業して株式会社コーエーテクモゲームスに入社した三武 亜紗美さんにお話を伺いました。コーエーテクモゲームスは、2009年にテクモ株式会社と株式会社コーエーが合併して現在の形となり、これまで三國志シリーズや信長の野望シリーズ、無双シリーズ、NINJA GAIDENシリーズ、DEAD OR ALIVEシリーズなどが有名作です。三武さんは、サウンドクリエイターとして入社以来、BGMやSEの制作に携わっています。取材時は、無双シリーズの新作に関わられているとのことでした。

Q.ゲーム業界に入ろうと思ったきっかけは?

A.もともとテレビゲームが好きで、なかでもゲームの音楽や音響が好きでした。大学で学んだことを活かして、サウンドクリエイター枠で募集をしている会社を中心に何社か就職活動をして、最終的にコーエーテクモに入社しました。


Q.学生時代とのギャップを感じたことは?

A.学生の頃は周りがすべて音楽を作っている人でしたが、入社後、実際の業務では、これまで音楽をやってきていない人との接点が多くなりました。お互いが使う専門用語なども異なっていて、最初はコミュニケーションが大変でした。今では、先輩方にもご指導いただき、ほかの開発工程で使われる言葉への理解も深まってきています。日々、綿密なコミュニケーションをとるようにがんばっています。


Q.会社で楽しかった経験、何かありましたか?

A.入社してすぐの新入社員研修ですね。なかでも数十人の新入社員が共同してひとつの劇を作るというプログラムが思い出深いです。プランナー、CGデザイナー、サウンドクリエイター、プログラマーなどが集まって、劇の企画からシナリオ、衣装、BGMなどすべてを作り上げます。しかもなるべくアナログな手法で。大規模なチームで作品を作るということを学ぶことができました。


Q.今後の展望をお聞かせください。

A.趣味として家でも作曲をすることがありますし、そのアイディアを仕事に活かしたりもしています。これからも、サウンド制作、ゲームの音のデザインを突き詰めていきたいと思っています。

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