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4リズムヘッドアレンジ・コードプログレッションⅡ 特別授業 第3弾 「歌モノ3曲」

今回の特別授業は「歌モノ」3曲のレコーディング~ミックスダウンを行った。


力のあるメロディにアツい歌を

【2016年10月24日】まずは、映画・放送コース2年生、沈載充(Shim Jaeyoon)さんによる楽曲『真夜中の戯言』のミックス。ピアノの仮メロで何度かレッスンを重ね、その後、本学ポピュラー・インストゥルメンツコースの2年生、塚越廉さんのエレクトリック・ギターが入り、ソングライティングコース3年生、柳澤璃李子さんが歌ってくれた。


沈さんのメロディは魅力がある。むしろ「力がある」と言った方が的を射ている。複雑な動きはしないし、繰り返しも多いので、巧みな構成と歌心が必要と当初は考えていた。が、なかなかの曲に仕上がった。このメロディ作りの感性は、もともと持っているものなのだろう。レッスン等で教えても、なかなか身につくものではない。


彼らが一年次に研究した『Just The Two Of Us』『Got To Be Real』などに代表されるF~E7~Amのコード進行のサビに向い、楽曲がとても上手く構成され、自然に無理なく繋がっている。柳澤さんの歌も、しっかりとアツいものに仕上がっている。ベースラインとドラムの絡ませ方もよくできていて気持ちがよい。所々にあるシンコペーションを伴うコードチェンジが、少しメロディと違和感はあるものの、メロディを邪魔するほどではない。私、堀井が知る限り、沈さんの曲の中で一番良い曲になった。ちなみに、作詞はソングライティングコース3年生、柳澤璃李子さんによるものです。


■真夜中の戯言

譜面(PDF)はこちらpdf


この授業では、ゲスト講師やゲスト演奏者がいない場合、最終段階のミックス時に、すべてのオーディオトラックを作曲者本人が用意する。歌も含め、生の演奏を入れたいのであれば、本人が演奏者にお願いし、指定のフォーマットにてスタジオに持ち込むこととしている。特別授業でゲスト講師に演奏してもらう場合は、スタジオにてレコーディングする。


替え歌の逆、つまり「替えメロ」

【2016年11月14日】次の曲は、ゲスト講師木村真紀さん(本学作曲科卒業生)による歌のレコーディングが行われた。曲は映画・放送コース2年生、青木沙也果さんによる楽曲『君色』。青木さんの提案は「1980年代の松田聖子」であった。曲を書き始める前に、レッスンで作り方について話し合いをした。その結果、「替えメロ」という方法を試すこととなった。


松田聖子の楽曲の中から目指す曲を選び、その歌詞に新たにメロディを作り、アレンジをし、所謂80年代アイドルの楽曲として仕上げる。出来上がった後、新たな歌詞も作り、楽曲を完成させようとするものだ。「替え歌」の逆、つまり「替えメロ」という方法である。

Aoki_Controlroom
コントロールルームでディレクションをする青木さん

レコーディングで歌ってもらう木村真紀さんは、本学作曲科(当時は芸術コースしかなかった)を卒業し、作曲家として活動しつつ、その歌唱力や読譜能力、コミュニケーション能力の高さから「歌う」お仕事で活躍し、現在に至る。私、堀井の曲では、「おかあさんといっしょ」の『ぱわわぷたいそう』を中西圭三さんと歌ってもらった。他にもお付き合いは多い。


通常のスタジオ仕事同様、現場にて初見で歌ってもらった。私から「松田聖子、いけますか?」と尋ねると、木村さんは「同い年だから平気です。」と、なんとも他愛ない会話ながら、百戦錬磨の風格と安心感!


いざレコーディングが始まると、ディレクションに慣れていない青木さんに寄り添うように、何度も何度も歌い方や強さ、ニュアンスの確認をする木村真紀さん。声の出し方、方向性などなど、様々な歌い方ができることもあってか、細かく青木さんに意見・要望を聞いていた。さすが!


やや「スタジオ仕事」っぽいやりとりであったが、決して不快なものではない。徐々にお互いの望むとおりのサウンドに近づいて来たのか、青木さんと木村真紀さんのたたずむスタジオは、穏やかで良い雰囲気で歌入れを完了。80年代のアイドル曲には、コーラスが不可欠である。もちろん、青木さんはコーラスパートも用意してあり、同じく木村さんに歌ってもらった。「青木さん、心底こういうの好きなんだなぁ」と感じた。

Kimura_and_Aoki_Controlroom
青木さんと一緒にプレイバックを確認する木村さん

「君色」とは、なかなかのタイトルですね。作詞はソングライティングコース1年生の阿部芳奈子さんが担当し、エレクトリック・ギターは、ポピュラー・インストゥルメンツコース2年生の服部州一郎さんが参加している。


■君色

譜面(PDF)はこちらpdf

Kimura_RecBooth
木村さんのボーカルレコーディング


地道な積み重ねから大作が生まれる

【2016年11月30日】そして3曲目は、映画・放送音楽コース3年生、青山涼さんによる楽曲『Cosmo』は大作になりました。壮大なオーケストラと打ち込みシンセ、更に4リズムを加えた歌モノとなった。歌はソングライティングコース3年生、柳澤璃李子さん。ドラマティックな構成に合わせた歌となっている。


■Cosmo

譜面(PDF)はこちらpdf


柳澤さん、すごくいいですね。青山さんの地道な積み重ねが、しっかりと柳澤さんに伝わっている。奢ることなくメロディ、アレンジ、楽器の重ね方、シンセの音色やフレーズ、打楽器の使い方などなど、何度も何度も試していた。作曲を志す者としては、当然のことだが、その体力・胆力は抜きん出ている。「こういう積み重ねが実力となっていくんだろうなぁ」と実感した。青山さんの今後がとても楽しみです。なお、作詞も青山涼さん自身によるものです。(文/堀井勝美)

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